営業保証金と弁済業務保証金の違い|混同しやすいポイント

営業保証金と保証協会の弁済業務保証金・分担金を比較。1,000万/500万と60万/30万を、納付者・納付先・還付で区別します。

執筆
宅建試験.org編集部
初稿作成日
更新日
出典確認日
対象範囲
2026年度学習用(法令基準日:2026年4月1日)。2026年10月13日現在の施行法令も照合しています。2027年度への対応確認は未実施です。
監修
外部専門家による監修・レビューは実施していません。

結論

営業保証金は業者が供託するもの。保証協会の制度では業者が分担金を協会に納め、協会が弁済業務保証金を供託します。60万円は本店の分担金であり、消費者への弁済上限ではありません。

比較表

比較軸営業保証金保証協会の制度
業者の支出(主たる事務所)1,000万円を供託分担金60万円を協会へ納付
業者の支出(その他の事務所1か所)500万円を供託分担金30万円を協会へ納付
供託する者宅建業者保証協会(弁済業務保証金)
供託先主たる事務所の最寄りの供託所法務大臣・国土交通大臣が定める供託所
業者自身の営業保証金供託が必要弁済業務開始日以後、協会の社員は供託免除
還付請求前の協会の認証協会の認証の制度ではない協会の認証が必要

表は横にスクロールできます。

分担金と弁済業務保証金は別の段階の金銭

保証協会の「社員」は、この制度に加入している宅建業者を意味します。従業員の意味ではありません。業者が協会へ納める分担金と、協会が供託する弁済業務保証金の名前・納付先を分けましょう。

本店1か所と支店2か所なら、営業保証金は1,000万円+500万円×2=2,000万円。分担金は60万円+30万円×2=120万円です。単に少ない方を選ぶ問題ではなく、どちらの制度かを先に確認します。

出典:[1]、[2]、[3]

間違いやすい理由:納めた額を、そのまま還付限度と思う

本店のみの協会加入業者が納める分担金は60万円ですが、取引による債権に関して弁済を受けられる範囲は、業者が社員でなければ供託すべき営業保証金相当額を基礎にします。既認証額や還付充当金による調整もあるため「必ず1,000万円受け取れる」という意味でもありません。

弁済業務保証金の還付では協会の認証を受ける必要があります。宅建業者自身に該当する取引相手は、これらの制度の弁済対象から除かれます。数字の暗記だけで、対象者や請求手続きを省略しないようにします。

出典:[1]、[3]

独自の○×問題

編集部が作成した演習問題です。公式の過去問ではありません。

  1. 問1.保証協会の社員で、本店と支店1か所がある業者の分担金は90万円である。

    正解:○(正しい)

    理由:施行令7条による60万円+30万円=90万円です。営業保証金なら1,500万円と区別します。 出典:[2]

  2. 問2.弁済業務保証金は、保証協会の社員である宅建業者が直接供託する。

    正解:×(誤り)

    理由:業者は分担金を協会に納付し、協会が弁済業務保証金を供託します。 出典:[3]

  3. 問3.本店のみの協会加入業者との取引では、弁済の範囲は必ず分担金60万円に限られる。

    正解:×(誤り)

    理由:64条の8第1項は営業保証金相当額を基礎とする範囲を定めます。分担金額そのものが上限ではありません。 出典:[3]

  4. 問4.弁済業務保証金から弁済を受ける権利を実行するには、保証協会の認証が必要である。

    正解:○(正しい)

    理由:64条の8第2項で、弁済を受けられる額について協会の認証を要求しています。 出典:[3]

出典・確認資料

法令リンクには、2026年4月1日時点(試験の法令基準日)と、確認日現在の施行法令を掲載しています。確認日:2026年10月13日。

  1. [1] 宅建業法25条・27条

    確認範囲:営業保証金の供託者・供託先。27条1項で取引債権・宅建業者の除外を確認。

  2. [2] 宅建業法施行令2条の4・7条

    確認範囲:営業保証金1,000万円/500万円(2条の4)、分担金60万円/30万円(7条)、計算例と問題1。

  3. [3] 宅建業法64条の7〜9・13

    確認範囲:協会の供託先・供託、還付範囲・認証・分担金納付・営業保証金の免除、問題2〜4。

  4. [4] RETIO 2026年度試験案内・第3(内容及び方法)

    確認範囲:2026年度試験の出題根拠は2026年4月1日現在施行の法令。記事の○×問題は編集部の独自演習であり、公式問題ではありません。

試験の基準:RETIO(不動産適正取引推進機構)宅建試験案内

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